今回は島根県出雲市にある「猪目洞窟」を紹介します。
ここは古来より「黄泉の国(あの世)に繋がる洞窟」との伝承の残る場所。
Google検索でも「心霊」「人骨」といった不吉なキーワードが検索予測として表示されます。
ただならぬスポットのような雰囲気を感じさせますが、実際に行ってきたのでどんな場所だったかまとめてみました。
出雲市のホテルを探す
島根で黄泉の国神話の地を巡る
Marc (@marc_freelancer)
- 歴10年以上のフリーランス&ノマドワーカー
- 全都道府県への旅行達成済み
- 神社仏閣参拝数100以上
- 日本100名城の達成進捗70%
- 沖縄離島の総宿泊数80日以上
猪目洞窟へのアクセス
所在地 | 〒691-0024 島根県出雲市猪目町1338 |
---|---|
電話番号 | – |
URL | – |
駐車場 | なし |
出雲市駅から車で約40分。内陸から日本海側に向かってのドライブとなります。
ルートは複雑ではないものの、スマホの電波も入らないウネウネの山道、海沿いの道に出るまでの細い道路など、運転に慣れてないと少々大変かもしれません。
知っていなければ見落としやすい場所なので、ストリートビュー貼っておきます。
猪目町の集落を抜けて海沿いの道路を進み、2つほどトンネルを抜けると到着します。
洞窟の目の前には小さな湾が広がっています。
カーナビの目的地設定だと出てこないかもしれません。住所を直接入力するかGoogle Mapsを使いましょう。
出雲市のホテルを探す
猪目洞窟の歴史や見どころ
駐車場はないのでなるべく道路脇に車を停め、洞窟前のガードレール付近から下に降りていきます。
幅が約30m、奥行が約30mの大穴なので、想像していたよりもかなり迫力がありました。
下るとすぐに由緒書がありますが、文字がかすれて読めません。
心霊現象の噂も?黄泉の国に続くと言われる穴
遡ること約1300年程前の西暦713年頃、時の権力者の指示により『出雲国風土記』というものが編纂されました。
その一節の中に、
夢にこの磯の窟の辺に至れば、必ず死ぬ。故、俗人古より今に至るまで、黄泉の坂、黄泉の穴と名づくるなり
出雲風土記
という記述があります。現代語に言い直すと、
夢の中でこの洞窟に行くのを見たならば必ず死んでしまう。ここは昔から黄泉の坂、黄泉の穴と呼んでいる
という意味です。古代の人々は死者の世界を「黄泉(よみ)」と呼んでいました。
出雲国風土記に記載の立地条件とも重なることから、この猪目洞窟はその伝承地であると推定されています。
「夢に出ると死ぬ」と言われるとなんとも不気味です。
ここに来さえしなければ夢に見ることもなかったので少し落ち込みますが、せっかく来たので中を覗いてみました。
スマホのライトでは奥まで見ることもできない深さ。
コウモリが多数飛んでいる姿も見え、とてもじゃないですが立ち入る気分になりません。
どこまで続いているのかは分かっていならしいです。
この様な伝承があるからには「道のりが複雑で戻れない」「死者の埋葬地だったのでは?」など、個人的な推測にすぎませんが色々考えてしまいます。
「心霊」との検索キーワードもありましたが、心霊スポットというよりは「未知の雰囲気がある場所」という感じでした。
古代の人骨が発掘された史跡でもある
昭和23年、船揚場の拡張工事の際に堆積層の中から多数の人骨が発掘されました。
数にして数十体分にもなり、同時に貝殻の腕輪、土器や木器、貝殻や鳥獣骨など、縄文時代から弥生時代にかけての貴重なものも見つかったそうです。
人骨には埋葬した形跡も見られたとのことで、出雲国風土記が編纂された遥かに以前からここで人々の営みがあったことを想像されます。
昭和32年に国の史跡に指定されているようですが、上の写真の通り、船と漁業道具でかなり雑多な状況で、とてもそのようには思えません。
出雲市のホテルを探す
まとめ
最後に本記事のまとめです。
名称 | 猪目洞窟(国指定史跡) |
---|---|
所在地 | 〒691-0024 島根県出雲市猪目町1338 |
電話番号 | – |
URL | – |
駐車場 | なし |
雰囲気感があり史跡としても価値が高い場所ですが、出土物をこの場で見れるわけではないので観光スポットとしては物足りないと思います。
もし訪問するようであれば、車で20分程の場所にある出雲大社や日御碕神社と合わせて観光を楽しみましょう。
出雲市のホテルを探す