黄泉比良坂:古事記に記された冥界への入り口

Marc
こんにちは、Marc (@marc_freelancer) です。

今回はあの世につながる入口があると言われる「黄泉比良坂」を紹介します。

ここは古事記に記された黄泉の国(あの世)とこの世を繋ぐ場所として記されていた伝承地。

神話や歴史好きな方であれば「ここが古事記の舞台か」と感慨深い思いができると思います。

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黄泉比良坂とはどんなところ?

黄泉比良坂(よもつひらさか)は、日本の島根県にある伝説の坂です。この坂は、古事記や日本書紀などの古典文学に登場し、日本神話における「黄泉の国」への入口とされています。黄泉の国は、死者の魂が行くとされる冥界のような場所です。

黄泉の国神話の概要

物語は、イザナミが火の神カグツチを産んだ際に亡くなり、黄泉の国に行くことから始まります。その後、夫であるイザナギが彼女を迎えに黄泉の国へと旅立ちます。

イザナギが黄泉の国に到達すると、イザナミと再会します。しかし、イザナミは黄泉の国の食べ物を食べてしまったため、もはや黄泉の国を離れることができないとイザナギに伝えます。

イザナギの説得もあり、イザナミはイザナギに「黄泉の国の神へ相談に行くから、その姿を決して見ないで」と言い残し奥にこもります。

しかし、いくら待ってもイザナミは戻りません。業を煮やしたイザナギはついにイザナミが入った御殿にたちいります。するとそこにはうじ虫にまみれ、雷神に取り憑かれたイザナミの姿がありました。

イザナギがイザナミの現在の姿を見て恐怖し、現世に逃げ帰る決意をします。イザナミと黄泉の国の軍勢は彼を追いかけますが、イザナギは霊力が宿る桃をなげるなどして何とか逃げ帰り、千引の岩で黄泉の国の入口を塞ぎ、イザナミと現世との間に永遠の隔たりを設けたのです。

人間に寿命ができた場所

イザナミは自分を見ないでという約束が破られたことの報復として「あなたの国の人を一日千人殺してやる」といいました。

これに対しイザナギは、「それならば、私は一日に千五百人の人を生もう」と告げました。

それ以来、一日に多数の人が死に、より多くの人が生まれるようなり、それを人間に寿命ができた理由として説明されることもあります。

実際の黄泉比良坂

松江市東出雲町の国道9号線から入ったところに黄泉比良坂への生き方を記す看板があります。緩やかな坂道を登っていくと突如としてその場所が現れます。

駐車場の横には黄泉比良坂に関する解説と、映画「瞬 またたき」のロケ地になった紹介が書かれた看板があります。この看板裏手の坂道を登っていくと…

あの世とこの世を隔てると思われるしめ縄がついた入口のようなものがあります。

入口とくくってすぐ、イザナギがあの世と繋がった入口を塞いだとされる千引の岩があります。周辺は木々に囲まれ、少し不気味ながらも神秘的な雰囲気を感じます。

黄泉比良坂の伝承地であることを示す石碑。

イザナギが黄泉の国から逃げ帰る際、黄泉の国の軍勢に投げたと言われるのが桃。そのストーリを証明するかのように岩の横には山桃の木があります。

黄泉比良坂の天国へのポスト

黄泉比良坂には、あの世につながる神話となぞらえた「天国へのポスト」があります。

地元団体によって2017年に設置されたこのポスト。亡くなった人宛てた手紙を投函できるポストで、全国から集まった手紙を年に一度お焚き上げし、天国に思いが届くよう祈るためのものです。

黄泉比良坂へのアクセスと駐車場

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