今回の旅のテーマは「古事記を旅する ~国生み編~ モデルコース紹介」です。
国生み神話ゆかりの地にはどのような伝承地があるんだろう?
淡路島で縁結びや夫婦円満のパワースポットで有名な神社はどこかな?
この記事ではこんな疑問に答えるべく、淡路島最強のパワースポットを一泊二日で回れるモデルコースとしてまとめてみました。
本記事の内容
- 国生み神話とはどんな話?
- 国生み神話に登場する夫婦神とは?
- 国生み神話の伝承地の見どころ
- 国生み神話の舞台となった離島への行き方
上記の流れで、神話の概要に触れつつモデルコースを紹介していきます。
旅の概要
- 歴史がある神社や史跡を見ることができる
- 神話の雰囲気感を感じることができる
- 御朱印巡りができる
- 国内でも最強クラスのパワースポットを巡ることができる
- 公共交通機関で行くのが難しいところも
- 社務所の営業時間や不定期休業に注意
- 歩きやすい服装や靴を用意
淡路島・沼島にある国生み神話ゆかりの観光スポットを巡ります。
歴史ある神社やパワースポットも多く、神話をより身近に感じることができるでしょう。
国生みの神様は夫婦神なので、夫婦円満・縁結びのご利益が非常に有名です。是非ご夫婦やカップルで旅をしてみてください。
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Marc (@marc_freelancer)
- 歴10年以上のフリーランス&ノマドワーカー
- 全都道府県への旅行達成済み
- 神社仏閣参拝数100以上
- 日本100名城の達成進捗70%
- 沖縄離島の総宿泊数80日以上
旅の前に知りたい神話の概要
まずはこのモデルコースのテーマとなっている「国生み神話」の概要について解説します。
世界が初めて天と地に分かれた時、天にある高天原という場所に3柱の神々が現れます。その後の多くの神々が現れ、その最後に国生みの神であるイザナギとイザナミが登場します。
この段階では、大地はまだ出来たばかりだったため、海を漂うクラゲのように、ゆらゆらと漂っていました。
そこで、天の高天原の神々が、イザナキとイザナミに「この漂っている国をしっかりとつくり固めるように」と命じます。その際、天の沼矛(ぬほこ)を授けました。
イザナギとイザナミは、天空に浮く「天の浮橋」に立ち、授かった沼矛を刺し下ろして海をかきまわしました。
そして、その沼矛を引き上げると、その先から落ちた滴が固まって最初の島(オノゴロ島:現在の沼島)が誕生しました。
イザナギとイザナミは夫婦となり、その後も多くの島々を生み出し、大八島国(日本列島)が形成されました。
イザナギとイザナミは、国生みに続いて多くの神々を生み出しました。これらの神々は山、川、海、風、木々など自然界のさまざまな側面を司る存在とされています。
ありとあらゆる神々を生みましたが、火の神を生んだことで火傷を負ったイザナミは、それが原因で、命を落としてしまいます。
ざっくりではありますが、事前知識としてこれだけは抑えておきましょう。
黄泉の国神話に続く
旅のポイント
今回のモデルコースがより楽しくなるポイントを3つまとめてみました。
その①:神話の知識があるとより楽しめる
冒頭でも述べた通り、淡路島は『古事記』『日本書紀』ゆかりの神話の里です。
この記事ではざっくりとした説明に終始していますが、これらの書籍の現代語版を事前に読んでおくことで、旅の深みが増し、より楽しく旅ができるでしょう。
その②:移動はレンタカーがおすすめ
淡路島には今回紹介する場所以外にもたくさん見所があります。
効率よく移動するにはレンタカーがベスト。しかし、新神戸駅や空港等から向かう場合はレンタカーが混み合っている可能性が高いです。
事前にしっかり予約しておくことをおすすめします。
運転ができない方・苦手な方は淡路交通の高速バスとタクシーをうまく使って移動しましょう。
その③:余裕を持ったスケジュールを立てる
淡路島は小さな島という印象を持っている方も多いと思います。
しかし、周囲は200km超える意外と大きな島なので、実際に車で移動すると意外と時間がかかることも。
特に神社は16時~17時に社務所が閉じてしまうので「せっかく行ったのに御朱印をいただけなかった」なんてことになると悲劇です。
特にバスやタクシーを組み合わせて移動する方は注意してください。
1日目のスケジュール
1日目は神話にも登場する「おのころ島」にゆかりのある場所や神社を巡り、洲本温泉まで向かうコースです。
スタート:新神戸駅
本コースは新神戸駅からスタートです。まずは車で明石海峡大橋を渡り、淡路島への上陸を目指します。
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絵島(えしま)
淡路島の北東部にある小さな岩礁のような島で、国生み神話に登場する「おのころ島」の伝承地の一つです。
おのころ島とは、国生みの神であるイザナギとイザナミが「天の沼矛(あめのぬぼこ)」で海をかき回し、その矛先からしたたり落ちた潮が固まって最初にできた島のことです。
明石海峡大橋を望む景観も素晴らしく、淡路島でも有名な景勝地かつパワースポットとして人気です。
ロードバイクで走る人たちも多数見かけました。このロケーションでのサイクリングは気持ちよさそう。
基本情報
所在地 | 〒656-2401 兵庫県淡路市岩屋884-4 |
営業時間 | 24時間 |
定休日 | 要確認 |
電話番号 | 0799-64-2520 |
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伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)
伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)は淡路島で最強のパワースポット。
古事記の国生み神話に登場する「伊弉諾命(イザナギノミコト)」と「伊弉冉命(イザナミノミコト)」を祀る神社です。
個人的におすすめの見どころは以下の2箇所。
- 太陽の運行図
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伊弉諾神宮と他の重要な神社の配置が示されているものです。これを見ると古来からある重要な神社は伊弉諾神宮と線を結ぶように存在していることがわかります。これが計算したものであるなら本当にすごい。
- 夫婦大楠
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樹齢900年と推定される威厳に満ちたご神木です。夫婦円満、安産子宝、良縁縁結のご利益を授かるために沢山の参拝者が訪れます。実際に目にすると歴史を積み重ねてきた重みに元気をもらえるでしょう。
伊弉諾神宮をもっと詳しく
参道には君が代の歌詞にもある「さざれ石」があります。白い玉砂利が綺麗な参道を本殿に向かって歩くのが気持ちいいです。
基本情報
所在地 | 〒656-1521 兵庫県淡路市多賀740 |
営業時間 | 終日参拝可 ※社務所は8:30~17:00 |
定休日 | 年中無休 |
電話番号 | 0799-80-5001 |
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おのころ島神社(おのころじまじんじゃ)
おのころ島神社は国生み神話に登場する「おのころ島」の伝承地の一つで、縁結び、安産のご利益があると知られるパワースポットです。
御祭神は伊弉諾神宮と同じく伊弉諾命・伊弉冉命の二神をお祭りしています。
この場所は丘になっており、かつては海の中に浮かぶ小島だったという説もあります。そのことから「おのころ島」として古くから親しまれてきました。
見どころは何と言っても21.7m巨大な鳥居。昭和57年に建立され、日本三大鳥居の1つにも数えられています。
鳥居の大きさには圧巻!神話の伝承地にふさわしい威厳に満ちていました。
基本情報
所在地 | 〒656-0423 兵庫県南あわじ市榎列下幡多415 |
営業時間 | 終日参拝可 ※社務所は9:00~17:00 |
定休日 | 年中無休 |
電話番号 | 0799-42-5320 |
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天の浮橋(あめのうきばし)
天の浮橋とは、国生みの時にイザナギとイザナミの二神が降り立ったと言われる場所のことです。
こちらにはその伝承地となっていることを示す石碑が立っています。
完全に住宅地の中にあるので車では見逃してしまうかも。駐車場もないので、おのころ島神社から徒歩で向かいましょう。
基本情報
所在地 | 〒656-0426 兵庫県南あわじ市榎列大榎列 |
営業時間 | – |
定休日 | – |
電話番号 | 0799-52-2336(南あわじ観光案内所) |
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葦原国(あしはらのくに)
葦原国(あしはらのくに)とは、古事記の中で当時の日本を指す言葉として使われています。「葦原中国(あしはらのなかつくに)」と呼ばれることもあります。
この辺り一帯の土地はかつての『葦原国』であったことを意味しています。
水田に囲まれた平地のなかでこの一角のみ木が生い茂っています。特別な雰囲気を感じる場所でした。
基本情報
所在地 | 〒656-0426 兵庫県南あわじ市榎列大榎列 |
営業時間 | – |
定休日 | – |
電話番号 | 0799-52-2336(南あわじ観光案内所) |
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洲本温泉(すもとおんせん)
淡路島が誇る「洲本温泉」は、海岸線沿いに多数の旅館が立ち並ぶ温泉街です。
そのロケーションからオーシャンビューの大浴場を完備する宿も多く、旅の疲れを癒やすのにぴったり。
淡路島に宿泊する場合は是非この洲本温泉を利用しましょう。
基本情報
所在地 | 〒656-0024 洲本市大浜海岸・古茂江海岸ほか |
営業時間 | 各施設による |
定休日 | 各施設による |
電話番号 | 0799-22-3158(洲本温泉事業協同組合) |
洲本温泉の宿を探す
2日目のスケジュール
2日目はさらなる離島の「沼島」に向かいます。神話の概要でも触れた通り、この島は天の沼矛から落ちた滴が固まって島。いわば日本で最初にできた島なのです。
スタート:洲本温泉
宿泊した宿をチェックアウトし、沼島に向かいます。
沼島は淡路島南部にある土生(はぶ)港から沼島汽船の船で行くことができます。
淡路島側からの出航時刻は以下の通り。
便名 | 淡路島 土生発 |
---|---|
1便 | 07:00 |
2便 | 07:50 |
3便 | 09:00 |
4便 | 10:30 |
5便 | 11:55 |
6便 | 13:50 |
7便 | 15:10 |
8便 | 16:30 |
9便 | 18:05 |
10便 | 19:00 |
洲本温泉から土生港までは車で約45分かかります。出航時間を確認した上で時間に余裕を持って向かいましょう。
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土生港(はぶこう)
沼島行きの客船が1日10便出航しています。沼島までの所要時間はわずか10分ほどで、運賃も往復で1,000円以内とリーズナブルです。
運賃 | 大人 | 小人 |
---|---|---|
片道 | 480円 | 240円 |
往復 | 920円 | 460円 |
基本情報
所在地 | 〒656-0551 兵庫県南あわじ市灘土生1-10 |
営業時間 | 沼島発最終便:18:30 淡路島土生発最終便:19:00 |
定休日 | 年中無休 |
電話番号 | 0799-57-0008(本社) 0799-56-0644(土生営業所) |
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沼島港(ぬしまこう)
ここから沼島の旅がスタート。周辺はのどかな港町なので旅の雰囲気も一気に変わります。
沼島の滞在時間は3時間程度がおすすめ。
以下の運行表で淡路島に戻る便の時間を決めてから散策にでかけましょう。
便名 | 沼島発 |
---|---|
1便 | 06:20 |
2便 | 07:25 |
3便 | 08:30 |
4便 | 09:50 |
5便 | 11:20 |
6便 | 13:20 |
7便 | 14:40 |
8便 | 15:50 |
9便 | 17:40 |
10便 | 18:30 |
基本情報
所在地 | 〒656-0961 兵庫県南あわじ市沼島2276 |
営業時間 | 沼島発最終便:18:30 淡路島土生発最終便:19:00 |
定休日 | 年中無休 |
電話番号 | 0799-57-0008(本社) 0799-56-0644(土生営業所) |
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厳島神社(いつくしまじんじゃ)
地元の人からは弁天さんの呼び名で親しまれている神仏習合の海の守り神です。
高台にあり、本殿鳥居から海側を見ると淡路島方面を一望できます。
瀬戸内海を一望できる景色が最高でした!
基本情報
所在地 | 〒656-0961 兵庫県南あわじ市沼島2276 |
営業時間 | 終日参拝可 |
定休日 | 年中無休 |
電話番号 | 0799-57-0146(沼島八幡神社) |
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吉甚 バッタリ・カフェ(よしじん ばったり・かふぇ)
沼島にある唯一のカフェで、名物の「国海ソーダフロート」をはじめ、淡路島の玉ねぎを使ったピザなどの軽食を取ることができます。
ちょっとしたお土産コーナーもあるので、小休憩で訪れてみてください。
基本情報
所在地 | 〒656-0961 兵庫県南あわじ市沼島2400 |
営業時間 | 10:30~17:30L.O |
定休日 | 月曜日、木曜日 |
電話番号 | 0799-53-6665 |
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沼島八幡神社(ぬしまはちまんじんじゃ)
海上安全・四季豊漁を祈る沼島住民の厚い信仰がある神社。
鳥居から参道の階段を登ると、その上には森に囲まれた本殿があります。
本殿内には多数の絵画が掛けられており、それらには島民の暮らし、島の伝統や歴史が描かれています。
海を望む景観も素晴らしいおすすめスポットです。
鳥居をくぐって右手に社務所があり、そちらで御朱印を頂くことができます。この後に訪れる自凝神社の御朱印もこちらでいただけます。
基本情報
所在地 | 〒656-0961 兵庫県南あわじ市沼島2521 |
営業時間 | 終日参拝可 ※社務所は9:00~16:00 |
定休日 | 年中無休 |
電話番号 | 0799-57-0146 |
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自凝神社(おのころじまじんじゃ)
国生みの神であるイザナギとイザナミを祀る神社です。
この神社がある山はそれ自体が御神体。地元では「おのころさん」と呼ばれて大切にされてきたそうです。
沼島八幡神社からそう遠くはないものの、山道と急勾配の階段を登ることになります。
離島の、更に山の上にある神社。神社好きにはたまらないです。
基本情報
所在地 | 〒656-0961 兵庫県南あわじ市沼島73 |
営業時間 | 終日参拝可 |
定休日 | 年中無休 |
電話番号 | 0799-42-5320(南あわじ市 商工観光課) |
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上立神岩(かみたてがみいわ)
沼島のシンボル的存在である上立神岩。
こちらも国生み神話ゆかりの場所で、高さ約30mのこの巨大な岩が、イザナギとイザナミが婚姻を行ったと言われる「天の御柱」だとも言われています。
矛先のような形をした岩が海の中から突出する景色はまさに絶景です。
基本情報
所在地 | 〒656-0961 兵庫県南あわじ市沼島 |
営業時間 | – |
定休日 | – |
電話番号 | 0799-52-2336(南あわじ観光案内所) |
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ゴール:沼島港
沼島港に戻っところで今回のモデルコースは終了です。お疲れ様でした。
まとめ
最後に本記事のまとめです。
- 歴史がある神社や史跡を見ることができる
- 神話の雰囲気感を感じることができる
- 御朱印巡りができる
- 国内でも最強クラスのパワースポットを巡ることができる
- 公共交通機関で行くのが難しいところも
- 社務所の営業時間や不定期休業に注意
- 歩きやすい服装や靴を用意
淡路島のホテルを探す
移動ルート
実際のルートと訪れる場所を確認してみましょう。
最後に
今回の旅のスケジュールには少し時間の余裕を持たせています。是非ここで紹介した場所以外にも行きたいところを見つけて、モデルコースを自分流にカスタマイズしてみてください。
この記事が少しでも旅の参考になれば嬉しいです。